muppi’s diary

appleTVやHULUで見た映画や海外ドラマのあらすじや感想を紹介しています。

上司泣かせのゆとり世代戦力化作戦を読んで、そのまま採用に使えそうな所だけ抽出してみた

最初に断っておくと、これは採用の本ではない。社内にいるゆとり世代社員(=本書では「ひつじ社員」と呼ばれる)をどのようにして即戦力へと育てていくかに焦点を当てた書籍だ。

ゆとり世代について書かれた書籍は何冊か読んだが、知識がある上で読むと、彼らの教育について示唆が多い。 f:id:muppi:20170108185410j:plain

「上司泣かせのゆとり世代戦力化作戦」概要

ひつじ社員は、過剰なサービスに囲まれて、親や先生に叱られた経験があまりない。

彼らを教育するというのは、つまるところ、人間力の育成になると本書では説く。すなわち、挨拶や掃除のやり方、つまりマナーからきっちり教えるということだ。

そこで信頼関係を築かないと、仕事の指導も始められない。ということになる。

実感としては正しいが、なかなか中小企業が掃除や挨拶からきっちり教えるというのは難しい。掃除のおばちゃんを雇ったほうが直接的なコストも低くなる。

そこで考えたのが、この本を参考に、より教育コストの低い新卒が採用できないかということだった。

叱られ慣れている人を採用する

「あなたのご両親は躾に厳しかったですか? 何か部活は厳しかったですか? 部活では先輩が厳しかったですか?」

「失敗して親や教師に叱られた事はありますか?」

このくだりが出ているのは、叱る際にどんな叱り方をするかというところだが、あえて叱られ慣れている人を抽出する。

個人的な経験からしても、叱られ慣れている人は、ストレス耐性も強い。逆に叱られ慣れていない人は、上司に相当なコミュニケーション技術が要求される。

こんなエピソードがある。

少し前に社内に無断欠勤を繰り返す後輩がいた。

注意をしても、改善されない。なぜかと聞くと、「叱られると頭の中が真っ白になって何もわからなくなるから」だそうだ。彼女の入社の際に引っ越しの連絡を母親が行い、何度も会社に電話をかけてきた。驚くべきことのように思えるが、過保護な両親はもはや珍しくもなんともない。

感受性ができるだけ高い人を採用する

具体的には、3分間で「感動したこと」をできる限り書き出すという方法です。

これでわかるのはコミュニケーション力。

実は似たような採用項目が自社にある。

社内を見てもらって、気付きを50点書き出すというものだ。これができなかったり、意図しているものと違うことを書き出してくる人は、たいてい覚えが悪い。ただこの方法はさすがに時間がかかるのが難点だった。

結局は、相手が要求しているものを気付くことが出来るか、ということなので、見ているポイントは同じ。

まとめ

優秀な人材を低コストで採用できるのは新卒採用の大きなメリットの一つ。

しかし、いくら優秀でも、自社で育たない、指示が聞けないというのは中小企業のあるあるだ。

そこで、コミュニケーション力だとか人間力だとか叫ばれているが、いったいどんな指標でそれがわかるのか?

その一つが、

  • 叱られ慣れている人を採用する
  • 感受性ができるだけ高い人を採用する

である。

これらの特徴(経験)を有する方はどんどん少なくなっていっているが、もし他の項目で不足があっても、上記を満たしているのであれば考慮してもいいのかもしれない。